春降雪

あなたからの手紙(1994)

あなたが私を忘れた頃に 私の心はあなたを想うわ 心配している私のことなど忘れて 時間は今日も流れ続けてる あなたからの便りを 郵便受けにもたれて待つ 今日も昨日のように過ぎていく ごめんね あなたを疑っている 私は今夜もペンを持つ あなたが...
春降雪

花が咲く理由(1994)

あなたのいない街に住みたくはない たとえば街角で出会えるように 私があなたの言う通り咲こうとするのを あなたにさりげなく気づいて欲しいから 生まれる前に 光の中で 誓った 愛の歌が聴こえる きらきらきらきら咲いて散る花びらは あなたの知らな...
春降雪

知らず野の花(1991)

知る人のいない 隠す人もいない ただそこに咲いてる花があるだけ 摘み人もいず 枯れることさえも 今は忘れたようにもえている 待つ人のいない 迎えることもない ただそこに佇む人がいるだけ 哀しいことも 別れも知らず 何処にもいないように生きて...
First love

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Hospitalization

保護中: 2. 退院

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Hospitalization

保護中: 1. 入院

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風の国

2. 長い春休み

私がまだ幼い頃に、両親と姉は死んだ。姉は私の三歳上で、私をとても可愛がってくれていたらしい。  三人の死因は急性一酸化炭素中毒。無理心中だった。何故私だけ置いて行かれたのかはわからない。  あまり裕福な家ではなく、古くて狭いアパートで家族四...
風の国

1. 十六歳の誕生日

――五月のよく晴れた朝。  窓を開けると、雨上がりの空気が清々しい。  昨夜は雨が降っていて、窓の外がうるさかった。  でも今日は眩しすぎるくらいの太陽。  今日は私の十六歳の誕生日だ。とはいえ、昨日という、何もなかった日の続きにしか過ぎな...
Moonlight

boule de neige

今日のお茶菓子は、妻が作ってくれることになった。  いつもはお菓子作りの好きな俺が気まぐれに作る。作らない日は買ったものやいただいたものを食べる。  でも今日は、妻が「私が作るよ」って言ったので、できあがるのを待っている。手伝おうかと思った...
お知らせ

結城奏小説サイト『désespoir』オープンします

『désespoir』は、『デゼスポワール』と読みます。フランス語です。 グローバルナビのドロップダウンを利用しているのでPCからの閲覧を推奨しますが、タブレットでもスマホでも不自由なく読むことができるようになっているはず。 まだ掲載してい...
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