お元気ですか。
今日は久しぶりの休日なので、たくさん寝ました。
家にいても家族と会わなくてはいけないから、心はあんまり安まらないです。
眠っている時は一人でいられるから、幸せです。
躓く度に、もう取り戻せない時間に憧れて、煩悶します。
叶わぬ恋をいくつも引き摺っているように、癒やされない日々。
長い電話の最後には、ぽきんと折れてしまいそう。
夢見るように安らかに、永い眠りに憧れて。
「助けてくれ」と言うことの、自己の傲慢にあきれ果て。
無言で人との関係を断つ、その方法が睡眠だったということです。
けれどその夢の中にも、笑顔で人は訪ねてきます。
なのに私はそれを苦痛とは感じません。
夢の中に私は存在せず、傍観者だから。
いいえ、わかっています。
過去にこだわるのは良くないとか、人と関わらなくては生きていけないとか。
そんなことは百も承知で、私は逃げているのです。
私の細胞が増殖していくとき、私は何も知らなかった。
そうしてこんなに大きな化け物になって、自らの肉体を余している。
何故成長する必要があったのか。
何も知らない、何もできない、未だに何も変わりはしない。
昔の素直な憧れは、今では現実の愚かさのみと変わり果て。
街の白さも、森の緑も、私を包んでくれはしない。
つめたいシーツの上で、風を皮膚に受け、かすかな雨の音に鼓膜を震わせて。
光を受けて熱く、闇に染まり静かに。
私が夢見るものは柔らかな毛布。
泣いてる私を包むやわらかな毛布。
信じられる物がなにか一つあれば、生きていけたはずなのに。
今の私は、信じ切れずに疑いながら、裏切りに怯えて心を閉ざす。
誰かと比べる平温。
表面上の幸福。
そんなものに意味はない。
意味がない。
私のこの言葉も。
憑かれたように笑えば誰も疑わない、私の歪んだ表情。
見抜いてはくれない、誰にも届かない。
他者に肯定されるとき、私は泣いて感謝するのか。
その意味も思わぬまま、愚かに。
殺してくれと世界に祈る。
そんな日々を、無為に生き続けています。
私は未だ正常でしょうか。
青い青い海の波。
私を殺せ。
私を癒やせ。
怒濤に打たれた身体がちぎれる。
私の腕、私の足。
私の胴、私の頭部。
それらはいつまで私のものか。
汚れる海。
赤い血は嫌い。
生きていないくせに濁った血が流れていた肉体。
私は私を形作るものを放棄して、波間に漂う。
言葉は無い。
恨んでいる。
妬んでいる。
戻れない過去。
憎んでいる。
私を裏切り、今でも私の首に白い手をかけている。
好きだった。
もう好きにならない。
不幸を祈る。
夜ごと見る夢は、懐かしい日々を映す。
優しい心。
愛でいっぱいの体熱。
失われたものなど、還らなくていい。
期待するな。
私にも。
他人にも。
静かな裏切りと、微笑みの拒絶に、ものわかりよく頷く愚かな女。
殺してしまえ。
私を殺せ。
世界が鳴く。
眩暈が判断力を消す。
笑って下さい。
私は、私を忘れました。
私がいたことを知りません。
あれは全て生まれる前の夢ですか。
幸せですか。
私は狂っていませんよね。
腐った翼で空を飛ぶみたいに、私はとても元気です。